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Wednesday, June 13, 2012

韓国版『ルモンド・ディプロマティク』掲載:「日本から見た済州島の海軍基地建設問題と東アジアの平和」(成澤宗男)「제주도 해군기지 건설과 동아시아의 평화」(나루사와 무네오)

韓国版『ルモンド・ディプロマティク』43号、2012年4月14日(土)付けの成澤宗男氏による記事のオリジナル日本語版を紹介します。韓国語版のリンクはhttp://www.ilemonde.com/news/articleView.html?idxno=1743



日本から見た済州島の海軍基地建設問題と東アジアの平和



成澤宗男(『週刊金曜日』編集部企画委員)

 この1月24日から26日まで、日本の兵庫県伊丹市にある陸上自衛隊伊丹駐屯地で、米国陸軍と陸上自衛隊の共同演習「ヤマサクラ61」が実施された。演習といってもコンピューターによるシミュレーションだが、自衛隊4500人と米軍1500人が参加している。この演習は1982年から開始されているが、オーストラリア軍も初めて参加した今回は、注目すべき二つの点があった。

 まず第一に、公表されている限りにおいて初めて、中国と北朝鮮による日本本土上陸作戦が想定された。演習で使用される地図は当然実物だが、中国が「ハンナン」、北朝鮮が「バルヘ」というコードネームでそれぞれ記載されている。この二ヵ国が「朝鮮半島有事」の結果在韓米軍を撤退に追い込み、その後日本海に面した石川・鳥取両県に「侵攻」してくるという。次に、この「アジア・太平洋地域の(米日両軍の)即応態勢強化」を目的とする演習で全作戦を指揮する統合任務部隊司令部を、初めて在韓米軍第8陸軍司令部が担当した。

 いまや日米にとって中国が最大の仮想敵国であり、それへの対処のために日韓両国が何らかの形で共通の軍事行動・作戦立案を迫られているような現状が見えてこよう。実際、演習が終了した26日から8日まで、同じ伊丹駐屯地で米陸軍と海兵隊、陸上自衛隊の高級幹部会である「第21回シニア・レベル・セミナー」が開かれたが、参加幹部は、「日米韓の3ヵ国と多国間の協力関係を強化していくことの重要性」について「認識を共有した」という。

 日韓の軍事関係については、20103月の韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没事件、及び同年一〇月の延坪島砲撃事件を契機により密接な提携への動きが目立っている。2010 7 月の米韓両軍による日本海での合同軍事演習「インビンシブル・スピリット」に、日本の海上自衛官4 名がオブザーバー参加。同年12 月の日本周辺における日米共同統合演習「キーン・ソード」には、韓国軍がオブザーバーで派遣された。さらに翌20111 月にソウルで開かれた日本の北沢俊美防衛大臣(当時)と韓国の金寛鎮国防相との日韓防衛相会談で、多国間の軍事協力に不可欠な物品役務相互提供協定(ACSA)締結に向けた協議を開始し、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)についても意見を交換していくことで一致した。

だが、日本は当面の脅威の対象を北朝鮮よりも中国にシフトしながらも、竹島問題や歴史認識等の障害を抱えているため韓国との軍事協力の進展は遅れており、中国という「共通の敵」に対抗する韓国との連携はできていない。例えば自衛隊は、日本の沖縄及び南西諸島への配備を強化しているが、済州島での海軍基地建設計画とは関連性がないし、そのためか日本において済州島については報じられる機会も少なく、概して関心は薄い。

昨年度の『防衛白書』(最新版)でも、韓国については「防衛力整備」の項目に「20102月には、韓国初の機動部隊となる第7機動戦団の創設式が釜山港で開催された」等の記述があるが、済州島をめぐる動きについては皆無である。だが、日本の保守・右翼勢力に読まれている『産経新聞』が昨年91日にインターネットで流した電子版の「対中国警戒の要 済州島海軍基地計画 反対激化で政治問題化」と題した記事では、「東シナ海に面する済州島基地は、海洋権益拡大を狙って海軍力増強を続ける中国を牽制する意味がある」と同基地を好意的に評価。一方で、「野党民主党や左派勢力は政権奪取のため、李大統領のあらゆる政策をとらえて政権批判を強めている」と、基地反対運動については「政治性」だけを強調している。

今後、「中国の脅威」を声高に唱えている勢力が済州島の基地問題に関心を示す可能性はあるだろうが、日本における中国の具体的な軍事的脅威は、第一列島線からの中国海軍の遠洋進出と受け止められており、そこでは沖縄本島と宮古島間の宮古海峡が通過ルートとして注目されている。いまや沖縄本島は「対中国の最前線」に位置付けられ、那覇の陸上自衛隊第15旅団はヘリコプター部隊や化学戦を担う「特殊武器防護隊」、そして移動型対空ミサイルの配備強化が今年度の予算措置で認められた。さらに、日本最西端で台湾に近い与那国島では、航行する船舶の情報収集に当たる陸上自衛隊の「沿岸監視部隊」が、受け入れをめぐる島民の世論が二分される中で配備されようとしている。

日本の防衛庁や右派が関心を集中しているこの第一列島線とは、日本の九州を起点とし、沖縄や台湾、フィリピン、ボルネオまでに至るラインを指し、中国海・空軍の作戦区域とされる。朝鮮半島・済州島はこのライン内に位置し、中国が他国と領有権を争っている南沙・西沙諸島も同様である。近年日本では、この第一列島線からの沖縄近辺を経由した中国海軍の太平洋進出と同様に、第一列島線内の中国海軍の増強に非難と警戒が高まっている。

だが、日本の海上自衛隊も(そして韓国海軍も)自国の経済成長に応じて海軍力を高めてきたのであり、中国だけが同じ行動をとっても責められるとは思えない。しかも公海を航行して外洋に出るのは違法ではなく、中国海軍が宮古海峡を通過した際も、「海洋法に関する国際連合条約」第38条で禁止されるような「沿岸国の主権、領土の統一及び政治的独立に対する武力的威嚇及び武力の使用」に踏み切ったわけではない。

さらに、北朝鮮のみならず中国にとっても目と鼻の先の黄海で、たびたび米韓合同演習が実施されている。特に前述した「キーン・ソード」では、日本の横須賀を母港とする原子力空母ジョージ・ワシントンが参加。空母の戦闘爆撃機80機と、随行する巡洋艦・駆逐艦の大量のトマホーク巡航ミサイルを主力とした巨大な破壊力を誇る機動艦隊に接近されて、中国と北朝鮮が「武力的威嚇」と感じなかったはずがない。近海でこうした演習を実施された中国が、米海軍に比べ未だ能力的に格段に劣る海軍力を「強化」したところで、ジョージ・ワシントンの母港を提供している日本がそれを批判する道義的権利はないだろう。

一方で、日本の「中国脅威論」者たちも認めるように、第一列島線内で米軍も出動するような中国軍との大規模な戦闘が勃発する可能性は、台湾への侵攻という事態にほぼ限られているが、彼らによるとその可能性は大いにありうるらしい。

日本の防衛省の準広報誌という性格を持ち、執筆者の大半が右派・保守派で占められている『軍事研究』という雑誌がある。その今年三月号に元海上自衛隊司令官の五味睦佳による「中国の海洋進出と我が国の海洋戦略」という論文が掲載されている。著者の肩書きからすれば海上自衛隊の見解とそう乖離してはいないだろうが、海上自衛隊は想定している「シーレーン防衛」において台湾とフィリピンの間のパシー海峡が西端に位置するため、「台湾防衛」についての関心が必然的に高い。そのためか五味は、「中国としては海洋戦略を遂行するためには、何が何でも台湾を併呑することが必要と考えている」と強調する。

この五味の主張は、今日の日本で流布する「中国脅威論」の中でも特異ではない。だが、従来中国にとって最大限優先されるべき軍事行動は台湾侵攻作戦と考えられてきたが、中台両国は20106月に自由貿易協定に当たる「経済協力昨組協定」を締結。現在台湾企業で中国に進出しているのは26000件で、そこで働く台湾人社員は約100万人にのぼる。台湾の輸出の4割以上が中国で、海外投資の8割が中国向けだ。五味や「軍事専門家」たちが必ず言及する中国が台湾沖にミサイルを撃ち込んだ1996年の台湾危機は、時代が激変して過去の昔話となった。

今年114日の台湾総選挙では、この間の急速な中台の経済関係強化を推進してきた馬英九総統率いる国民党が勝利し、両国関係の現状維持を望む世論は85%で「独立」支持派は一割にも満たない。今後、更なる大陸との経済一体化を深化させようとしている台湾に対し、経済上の大打撃と国際的非難・孤立を覚悟で中国が「併呑」するといった想定は、極めて無理がある。

 そうなると、中国は周辺諸国と多くの領土問題を抱えているが、東アジアで大規模な戦争を始める現実性は極めて薄い以上、日本も韓国も、軍事以外の手段で対立を解消し、それによって平和的秩序を新たに形成する可能性を追求する余地があると考えられる。だがこうした考えが理解されにくい背景には、日韓両国が、それぞれ軍事同盟関係を結んでいる米国によって思考と政策が制約されているために他ならない。

周知のように米国のオバマ大統領は今年1月、『米国の世界的リーダーシップを維持する 21世紀の国防の優先課題』と題した「新軍事戦略」を発表した。そこでは「今後はアジア太平洋地域を重視する必要がある」としながら中国を名指しし、「仮想敵国を抑止し、彼らが目標を達成するのを阻止するために、(米国の)接近と行動の自由が脅かされている地域に対しても、米国は戦力を投射する能力を維持しなければならない」と断定されている。

 見方によっては、第一列島線内の中国領海でも米軍は軍事行動を展開し、中国海軍を攻撃すると宣言したに等しい。ところが日本は独自の安全保障・外交政策を形成する意思も能力も極めて乏しく、対米従属に甘んじているため、米国の対中方針を無批判に受け入れているように思える。自衛隊も米軍の補完部隊という性格が強く、第一列島線に関連した沖縄・南西諸島での動向は、米軍の対中国包囲戦略に規定されている。

そして、済州島の海軍基地についても米国の戦略の埒外ではあり得ない。政府や国防部側がどのように主張しようが、韓米相互防衛条約の駐屯軍地位協定(SOFA)がある限り、軍港建設後に米軍が使用しないという想定は考えにくい。むしろ沖縄には大規模な米海軍基地が存在しない以上、すでに韓国政府が受け入れた「駐韓米軍の戦略的柔軟性」から、済州島の海軍基地がその規模から、自国の「自主防衛」という枠組みを離れ、東シナ海と黄海を睨んだ佐世保と並ぶ世界的戦略拠点となるのは避けられないだろう。

 すでに韓国の李明博大統領は昨年10月、訪米してオバマ大統領と会見した際、米韓同盟を「米国にとって太平洋地域の安全保障の礎石」と規定し、球規模の課題に共同対処するため、軍事協力の枠を超えた「21世紀の戦略同盟」へ深化・発展させることを確認した共同声明を発表した。

日本でも、小泉純一郎元首相が20035月に訪米し、ブッシュ元大統領と会見した際、「日米同盟が真にグローバルな『世界の中の日米同盟』であることを確認」し合ったが、これを前後し、①アフガニスタン戦争に加わった多国籍軍艦船に対する海上自衛隊のインド洋上での給油②イラク戦争時の航空自衛隊によるクェートからバクダッドへの米軍の軍事輸送③陸上自衛隊によるイラク国内の駐屯――を柱とした米軍の世界的軍事行動への組み込みが飛躍的に強化された。韓国も、日本と同じような対米関係に進もうとしているのだろうか。

李大統領は20112月のマスメディアとの座談会で、「米韓関係が強くなればなるほど中韓関係も強くなる」と発言しているが、小泉元首相も20016月、ブッシュ元大統領との会談で、「日米関係がよければよいほど他国との関係も良くなる」と述べている。両者の近似性を感じるが、米国との関係を優先しておけば、自然と他の国々との関係も煩わされることなく好転すると考えるのは根拠のない楽観論だろう。

ただ中国は、米国債1兆ドル以上の米国債を保有して米国の財政を支え、ウォール街で数兆ドルを運用し米国金融業界の大顧客となっている。その中国に対し、5年間での輸出倍増、200万人の雇用創出」を掲げるオバマ政権が、有望な中国市場を犠牲にしても正面からの軍事対決や過度の軍事的緊張を選択するという事態は想定し難い。このため、米国と同盟する日韓の対中国関係が今後急速に険悪になることはあるまい。

だが米国とは、共和党の大統領候補者を選出する予備選挙で健闘しているロン・ポール下院議員がいみじくも認めているように、「先制攻撃や他国内の破壊工作、軍事占領、拷問、暗殺を公然化する侵略国家」であり、その政府は「絶え間ない戦争や他国の資源を支配するための勝手気ままな侵略によって利益をむさぼる、一部の勢力だけに奉仕」している(選挙用ビデオ『Mutually Assured Destruction vs Mutually Assured Respect』より)。

必然的にその対外軍事行動は、これまでの事例が示すように①国連憲章・国際法の無視②戦争政策の決定過程の不透明③他国の主権に対する無頓着④米韓合同演習に象徴される他国への軍事的威嚇・挑発の頻繁さ⑤攻撃対象国の住民に対する残虐性―といった特徴を帯びる。そもそも米国の軍事アナリストであるリック・ロゾフが指摘するように、日米・韓米軍事同盟とは、「グローバルNATO」とでも呼べるような網の目のように張り巡らされた、「米国が全世界のあらゆる場所で軍事行動を可能にするための軍事ブロック」(「Southeast Asia: U.S. Completing Asian NATO To Confront China URLhttp://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=27519)の一環に他ならない。そこでは、軍事基地提供国及びその周辺地域の安全より米国の世界一極支配に向けた利害と思惑が優先され、中国への対応も「エア・シー・バトル」(空海戦闘)に象徴される攻撃的姿勢と軍事的不透明さが目立つ。東アジアにおける平和の創出という目的にとって、このような米国が主導する「グローバルNATO」への日韓の編入は有益なのだろうか。

むしろ日韓は、現在アジアで生じている米中のヘゲモニー争いとは一線を画すべきではないか。「抑止」や「均衡」を名目とした相手国の軍事強化に同じ手法で対抗し、脅威を脅威で応酬し合うこれまでの「同盟国」的手法は、再考されねばならない。それは中国との軍拡競争と敵愾心を増幅させる結果しか生まず、真の意味での自国の安全確立とそのための外交力形成には寄与しないからだ。したがって沖縄・南西諸島の自衛隊強化と同様、済州島の海軍基地建設も、東アジアでの平和構築という課題に対する賢明な回答ではありえないように思える。
Narusawa Muneo


成澤宗男1953年、新潟県生まれ。中央大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了。政党機関紙記者を務めた後、パリでジャーナリスト活動。帰国後、衆議院議員政策担当秘書などを経て、現在、週刊金曜日編集部企画委員。著書に、『オバマの危険』『9・11の謎』『続9・11の謎』(いずれも金曜日刊)等


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나루사와 무네오

지난 1월 24일~2월 6일, 일본 효고현 이타미시에 있는 육상자위대 이타미 주둔지에서 미국 육군과 육상자위대가 공동훈련(演習) '야마 사쿠라 6'을 했다. 훈련이라고는 하나, 컴퓨터 시뮬레이션이다. 자위대원 4500명과 미군 1500명이 참가했다. 이 훈련은 1982년부터 해왔는데, 오스트레일리아군이 처음 참가한 이번 훈련에는 주목해야 할 점이 두 가지 있다.

먼저, 중국과 북한의 일본 본토상륙작전이 상정됐다. 이 사실이 공개적으로 발표되기는 이번이 처음이다. 훈련에 사용된 지도는 당연히 실물이고 중국이 '한난', 북한이 '발해'라는 코드네임으로 각각 쓰여 있다. 이 두 나라가 '한반도 유사'시 주한 미군을 밀어내고 이어서 일본해(동해)에 면한 이시카와와 돗토리현을 '침공'하는 걸로 돼 있다.

일본의 본토상륙작전 대비 훈련

또한 '아시아 태평양 지역 (미-일 양국 군의) 대응태세 강화'를 목적으로 한 훈련에서 작전 전체를 지휘하는 통합임무부대 사령부를 처음으로 주한 미군 제8 육군사령부(주한 미 8군)가 담당했다.

지금 일본과 미국에는 중국이 최대의 가상적국이고, 거기에 대처하기 위해 한-일 두 나라가 어떤 형태로든 공동의 군사 행동·작전을 세우도록 압박받는 듯한 현상을 감지할 수 있다. 실제로 훈련이 끝난 2월 6~8일 이타미 주둔지에서 미 육군과 해병대, 육상자위대의 고위간부 모임인 '제21회 시니어 레벨 세미나'가 열렸는데, 참가 간부들은 "한-미-일 3개국과 다국간 협력관계를 강화하는 일의 중요성에 인식을 공유했다"고 한다.

한-일 군사관계를 살펴보면, 2010년 3월 한국 해군 초계함 '천안'의 침몰사건과 같은 해 10월 연평도 포격사건을 계기로 밀접한 제휴를 맺으려는 움직임이 눈에 띈다. 2010년 7월 한-미 양국 군이 일본해(동해)에서 실시한 합동 군사훈련 '인빈서블 스피릿'(Invincible Spirit)에 일본 해상자위관 4명이 옵서버로 참가했다. 그해 12월 일본 주변에서 실시된 미-일 공동통합훈련 '킨스워드'(Keen Sword)에는 한국군이 옵저버로 파견됐다. 2011년 1월 서울에서 열린 일본 기타자와 도시미 방위대신과 한국 김관진 국방장관의 한-일 국방장관회담에서 다국간 군사협력에 불가결한 물품역무상호제공협정(ACSA)체결을 위해 협의했으며, 군사정보 포괄보호협정(GSOMIA)에 대해서도 의견을 교환해가기로 합의했다.

하지만 일본은 당면한 위협 대상으로 북한보다는 중국에 무게중심을 두게 되면서도 다케시마(독도) 문제와 역사 인식 등의 장애물을 안고 있어서, 한국과 군사협정이 제대로 추진되지 않고 있다. 또 중국이라는 '공동의 적'에 대항하는 제휴가 한국과 이뤄지지 못하고 있다. 예컨대 자위대는 일본의 오키나와와 난세이제도에 군사력 배치를 강화하고 있으나, 제주도 해군기지 건설계획과는 관련이 없다. 그 때문인지 일본에서 제주도에 대한 보도를 접할 기회가 적고, 대체로 관심도 희박하다.

지난해 <방위백서>(최신판)에는 한국에 대해서 '방위력 정비' 항목에 "2010년 2월에는 한국의 첫 기동부대가 될 제7기동전단의 창설식이 부산항에서 열렸다"는 등의 기술이 들어 있으나, 제주도를 둘러싼 움직임에 대해서는 아무 얘기도 하지 않았다. 그런데 일본의 보수·우익 세력이 읽고 있는 <산케이신문>이 지난해 9월 1일 인터넷판에 올린 '대중국 경계의 요충 제주도 해군기지 계획, 반대 격화로 정치문제화'라는 제목의 기사에서는 "동중국해에 면한 제주도 기지는 해양 권익 확대를 노려 해군력 증강을 계속해온 중국을 견제하는 의미가 있다"고 호의적으로 평가했다.

앞으로 '중국의 위협'을 소리 높여 외치는 세력이 제주도 기지 문제에 관심을 보일 가능성은 있지만, 일본에서 구체적인 중국의 군사적 위협으로 받아들이는 것은 중국 해군이 제1열도선을 넘어 원양으로 진출하는 것이다.

일본의 방위청과 우파에서 관심을 모으고 있는 제1열도선이란, 일본 규슈를 기점으로 오키나와와 대만, 필리핀, 보르네오섬에 이르는 선을 가리키며, 중국 해·공군의 작전구역이다. 한국의 제주도는 이 선 안에 들어 있고, 중국이 타국들과 영유권을 놓고 다투고 있는 남사·서사 군도도 마찬가지다. 최근 일본에서는 제1열도선에서 오키나와 근해를 경유한 중국 해군의 태평양 진출뿐만 아니라 제1열도선 안의 중국 해군 증강에 대한 비난과 경계가 커지고 있다.

하지만 일본 해상자위대도(그리고 한국 해군도) 자국의 경제성장에 따라 해군력을 강화해온 만큼 중국이 그 때문에 비난받을 이유는 없다. 더욱이 공해를 항해해서 외양(원양)으로 나가는 것은 위법이 아니다.

게다가 북한뿐만 아니라 중국에도 눈앞이요 코앞인 황해에서 종종 한-미 합동훈련을 하고 있다. 거대한 파괴력을 자랑하는 기동함대의 접근을 중국과 북한이 '무력 위협'으로 느끼는 것은 당연하다.

일본의 '중국위협론'자들도 인정하듯이, 제1열도선 안에 미군까지 출동해 중국군과 대규모 전투를 벌일 가능성은 대만에 중국이 침공을 감행할 경우로 거의 한정되지만, 그들은 그럴 가능성이 있다고 본다.

중국위협론과 제주 해군기지

예전부터 중국이 가장 우선해야 할 군사행동은 대만 침공 작전일 것이라 여겨왔으나, 2010년 6월 중국과 대만은 자유무역협정에 해당하는 '경제협력기본협정'을 체결했다. 현재 대만 기업의 중국 진출은 2만6천 건이고, 그곳에서 일하는 대만인 사원은 약 100만 명에 이른다. 대만 수출의 40% 이상이 중국으로, 해외 투자의 80%가 중국으로 간다. 고미 사령관이나 군사전문가들이 반드시 언급하는, 중국이 대만 앞바다에 미사일을 쏜 1996년의 대만 위기는 시대가 격변한 지금 이미 지난 시절의 옛이야기가 돼버렸다.

지난 1월 14일 대만 총선에서 최근 급속한 중국-대만 경제관계 강화를 추진해온 마잉주 총통이 이끄는 국민당이 승리했다. 앞으로 대륙과의 경제 일체화(통합)를 더욱 심화시키려는 대만을, 중국이 경제상의 대타격과 국제적 비난과 고립을 각오하고라도 '병탄'하리라 보는 건 매우 무리한 설정이다.

따라서 주변국들과 많은 영토 문제를 안고 있지만 중국이 동아시아에서 대규모 전쟁을 일으킬 가능성이 희박한 이상, 일본과 한국도 군사 외 수단으로 대립을 해소하고 그것을 통해 평화적 질서를 새로 만들어가야 할 것이다. 하지만 이런 생각이 쉽게 이해받지 못하는 배경에는 한-일 양국이 각기 군사동맹을 맺은 미국 때문에 사고와 정책상의 제약을 받는 것이다.

주지하듯이 미국의 버락 오바마 대통령은 지난 1월 '미국의 세계적 리더십을 유지하는 21세기 국방의 우선과제'라는 제목의 새 군사전략을 발표했다. 군사전략에서 "앞으로는 아시아·태평양 지역을 중시할 필요가 있다"면서 중국을 지칭해 "가상적국을 억지하고, 그들의 목표 달성을 막기 위해 (미국의) 접근과 행동의 자유가 위협받는 지역에 대해서도 미국은 전력(戰力)을 투입할 능력을 유지해야 한다"고 한다.

보기에 따라서는, 제1열도선 안의 중국 영해에서도 미군은 군사행동을 전개하고 중국 해군을 공격하겠다고 선언한 것이나 마찬가지다. 하지만 일본은 독자적 안전보장과 외교정책을 추진할 의사도 능력도 결여한 채 대미 종속을 감수하기 때문에 미국의 대중국 방침을 무비판적으로 받아들일 것이다. 자위대도 미군 보충부대로서의 성격이 강해, 제1열도선과 연관된 오키나와·난세이 제도에서의 동향은 미군의 대중국 포위 전략으로 규정되고 있다.

제주도 해군기지도 미국 전략의 울타리 바깥일 수 없다. 정부와 국방부 쪽이 어떻게 주장하든 한-미 상호방위조약상의 주둔군지위협정(SOFA)이 있는 한, 군항 건설 뒤 미군이 그것을 사용하지 않는다고 상정하긴 어렵다. 오히려 오키나와에는 대규모 미 해군기지가 존재하지 않는 이상 이미 한국 정부가 받아들인 '주한 미군 전략적 유연성'의 견지에서 제주도 해군기지가 그 규모부터 자국의 '자주국방' 틀을 넘어 동중국해와 황해를 시야에 넣고 있는 사세보(佐世保)에 버금가는 세계적 전략거점이 되는 걸 피할 수 없을 것이다.

'글로벌 나토'와 동아시아의 평화

이미 이명박 대통령은 지난해 10월 미국에 가서 오바마 대통령과 회견했을 때 한-미 동맹을 '미국 태평양 지역 안전보장의 초석'이라 규정하고 글로벌 규모의 과제에 공동대처하기 위해 군사협력의 틀을 넘은 '21세기 전략동맹'으로 심화·발전시킬 것을 확인하는 공동성명을 발표했다.

일본은 고이즈미 준이치로 전 총리가 2003년 5월 미국을 방문해 조지 부시 전 대통령과 회견했을 때, 미-일 동맹이 진정으로 글로벌한 '세계 속의 미-일 동맹'임을 확인했다. 그때를 전후해서 △아프가니스탄 전쟁에 가담한 다국적군 함선에 대해 일본 해상자위대가 인도양에서 급유활동을 벌이고 △이라크전쟁 때 항공자위대가 쿠웨이트에서 바그다드로 가는 미군의 군사수송을 담당하며 △육상자위대가 이라크 국내에 주둔한다는 등의 내용을 골자로 한 미군의 글로벌 군사행동으로의 자위대 편입이 비약적으로 강화됐다. 한국도 일본과 같은 대미관계를 구축하는 걸까.

이 대통령은 2011년 2월 언론 좌담회에서 "한-미 관계가 강화되면 될수록 한-중 관계도 강화된다"고 발언했다. 고이즈미 전 총리도 2001년 6월 부시 전 대통령과의 회담에서 "미-일 관계가 좋아질수록 타국과 관계도 좋아진다"고 말했다. 양자의 유사성을 느낄 수 있는데, 미국과 관계를 우선하면 자연히 다른 나라들과 관계도 별 탈 없이 호전될 것이라고 생각하는 건 근거 없는 낙관론일 것이다.

다만 중국은 미국 국채 1조 달러 이상을 보유한 채 미국의 재정을 떠받치고, 월가에서 몇조 달러를 운용하는 미국 금융업계의 큰 고객이 돼 있다. 그런 중국에 대해 '5년간 수출 배증, 200만 명 고용 창출'을 내건 오바마 정권이, 유망한 중국 시장을 희생해서라도 정면으로 군사대결을 벌이거나 과도한 군사적 긴장을 조성하는 쪽을 선택하는 사태는 상정하기 어렵다. 이 때문에 미국과 동맹하는 한-일의 대중국 관계가 향후 급속히 험악해지는 일은 없을 것이다.

하지만 미국이란 나라는 공화당의 대통령 후보자를 선출하는 예비선거전에 나선 론 폴 하원의원이 적절히 인정했듯이 "선제공격과 타국 내의 파괴공작, 군사점령, 고문, 암살을 공공연히 자행하는 침략 국가"이고, 그 정부는 "끊임없는 전쟁과 타국의 자원을 지배하기 위한 제멋대로의 침략을 통해 이익을 탐해온, 일부 세력에게만 봉사"하는 나라다.(선거용 비디오 에서 인용) 미 군사분석가 릭 로조프가 지적하듯이 미-일, 한-미 군사동맹은 '글로벌 나토(NATO·북대서양조약기구)'라고도 할 수 있는, 그물망처럼 둘러친 "미국이 전세계의 모든 장소에서 군사행동을 하기 위한 군사 블록"의 일환이나 다름없다. '동아시아의 평화 창출'이라는 목적을 위한 이런 미국 주도의 '글로벌 나토'에 한-일이 편입되는 게 유익할까.

오히려 한-일은 지금 아시아에서 고개를 들고 있는 미-중 헤게모니 싸움과는 일선을 그어야 하지 않을까. '억지'나 '균형'을 명분으로 내세운 상대국의 군사력 강화에 똑같은 수법으로 대응하고, 위협에는 위협으로 응수한 이제까지의 '동맹국'적 수법은 재고돼야 한다. 그것은 중국과의 군비 확장 경쟁과 적개심을 증폭시키는 결과만 초래하며, 진정한 의미의 자국 안전 확립과 그를 위한 외교력 형성에는 기여하지 못할 것이다. 따라서 오키나와·난세이 제도의 자위대 강화와 마찬가지로, 제주도 해군기지 건설도 동아시아에서의 평화 구축이라는 과제에 대한 현명한 회답이 될 수 없다.

*

글•나루사와 무네오 일본 언론인. <슈칸 깅요비>(週刊 金曜日) 편집부 기획위원.

번역•한승동 sdhan@hani.co.kr <한겨레> 논설위원.

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